マルエーラーメン
以前にとあるドキュメンタリー番組の中でこんなシーンを見た。
かつて飲食店を営んでいたというオヤジさんが焼酎を飲みながら
「俺だってホテル並みの高級食材が使えて、手間暇かけりゃ美味い料理は作れたんだ!」
と。
お店を手放したというその方は焼酎グラスを飲み干しながらそう吐き捨てるように言っていた。
その焼酎オヤジさんのお店が、お客さんが来なくて経営不振になったのか、別な理由で手放したのかはわからない。
先入観もあったし偏見もあったかもしれないが、そのシーンを見て何か違和感を感じたのである。
「きっとこの人には良い食材が提供されたところで美味しいものは作れなかったんじゃないかな」
と思いながら見ていた。
どんなに良い食材を提供されてもこの人には
「その素材の美味しさを引き出せないだろうなぁ」
と思った。
「手間をかけるっていうけど、美味しくなるためにどう手間をかけるのが良いかわかっているのかな?」
とも思った。
まぁ、テレビのインタビューを見ただけだから偏見や思い込みもあるかも知れないけど、その時のそのシーンを見ながらそう思ったのは事実である。
さて、6月14日にオープンした「マルエーラーメン」である。
ご存じMEN-EIJIの古川代表が手掛けた新店舗。
そりゃ、イヤでもハードル上がっちゃうよね~^^
MEN-EIJIの古川代表は常に色んなチャレンジをし続け、いつも一歩も二歩も先を進んでいると感じている方。
詳しくは割愛するが、「鴨」「十勝マッシュ」「ごんぶと煮干」「海苔」「畑」etc.そんなキーワードを聞くだけで札幌のラーメンファンならピンとくるものも多いんじゃないかな。
その他にもものすごく多くの取り組みやチャレンジをしているが常に
「え?それをラーメンに取り入れるの?」
「え?そんな事やっちゃうの?」
なんて事を当たり前のようにやっちゃうお方。
その方がまたまた「新しい挑戦をしよう」ってんだから期待しちゃうよね~^^
ちなみにこのお店を任されているのは息子さんというからそれも期待を膨らませちゃうよね!
厨房に立つお二人の姿を想像するだけで、食べる前からワクワクが止まらない。
今回のマルエーラーメンではメニューの裏に使用食材や製法が書かれている。
これを読みながらラーメンの提供を待つだけでもテンションがあがっちゃうよね~!
さて、冒頭の焼酎オヤジの話。
「良い食材を提供されれば」という事が先に来ているのが違和感を感じたところだと思う。
マルエーラーメンでは恐らく逆なんだと思う。
「美味しいものを追い求めていたら良い食材や素敵な調味料に出会った。」
という事じゃないかな。
そしてそれは
「今あるものの良さを最大限引き出したから、更なる上を探すに至った」
という「今」をやり切った人だけが思える事なんじゃないかな。
手間に関してもそうだと思う。
焼酎オヤジ氏の
「手間をかけりゃ美味しくなるだろう」
という漠然としたものでは無い。
「美味しいものを追い求めたら結果的に手間がかかることになった」
という事なんだと思う。
え?そろそろ味の感想が聞きたいって?(笑)
味の感想・・・必要ですか?^^;
書くまでも無くね?・・・って感じもあるけどサラっとね^^;
注文を受けてから切り出し手揉みされた麺。
なにこの「ぶりんぶりん」の食感!
美味しいだけじゃなく、その食感と風味に驚きと感動を覚えるね。
豚の清湯スープは、豚そのものの持つ自然な甘さがあり、それをキリリとした醤油の旨味がまとめ上げている感じ。
こってりとあっさりが選べるがこの日いただいたこってりは、背脂の甘さも加わりため息が出るほど美味しい。
サイドメニューでいただいた「にんにく背脂ライス」に至っては・・・。
悪魔的な美味しさ!(笑)
こんなん食欲が止まらなくなるに決まっているじゃん!
焼酎オヤジ氏の
「手間をかければ」
と吐き捨てるように言ったその表情の裏には
(やりたくはないけどな)
というモノが感じられた。
そりゃ手間や時間をかけて苦労したくない気持ちは少しわからなくはないけど・・・。
「美味しいものを求めていたら手間がかかっちゃった」
という人とは違うよね。
古川代表のTwitterから動画をを拝借させていただくが・・・。
嫌々手間をかけている人の顔じゃないよね^^;
美味しいものを出せる喜びにあふれていると思ったね。
美味しいのは言うまでもないけど・・・。
今の自分に与えられているものを一生懸命頑張った人だけが新しいものが見えてくること、次に進める事・・・。
そんな人生訓的なものも学ばせていただいたような気がするのでした。
DATA
マルエーラーメン
北海道札幌市北区北23条西4丁目2−3 プラザハイツ24
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